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  4. 情報と社会

情報と社会Information and Society

授業の概要・目的

「情報と社会」は,高等学校の教職免許「情報」を得るために必要な科目である.本講義では,情報技術が及ぼす経済,産業,個人生活,公共政策,都市などへの社会的インパクトについて,分野横断的に講義を行う.講義は4部に分かれている.第1部では情報コンテンツ(データ,Web情報,映像など)の社会的共有を,第2部では情報ネットワークのコミュニケーションが可能とする電子的な組織(チーム,マーケット,コミュニティ)の形成を講義する.第3部では,第1部,第2部を踏まえて情報メディアが今後の社会変革に与える影響を解説する.さらに,第4部では情報技術の発展と社会システムの変革の相互作用について解説する.

授業計画と内容

以下のような課題について,1課題あたり1-2週の授業をする予定である.

■情報コンテンツと社会

電子化された情報コンテンツをどのように収集・蓄積して共有し,この中から必要な情報をいかにして検索・流通させるかについて講述する.

(1) デジタルコンテンツ

情報の中身である「デジタルコンテンツ」とは何かについて述べる.特に,文字,画像,コンピュータグラフィックス,ビデオ動画像などのデジタルコンテンツの表現方法やこれを様々な用途で活用するために必要となるコンテンツの構造化・組織化の方法についても述べる.

(2) 情報検索

電子化され世界中のコンピュータに分散して蓄積されるデジタルコンテンツを必要に応じて必要な部分のみを効率よく取り出すコンテンツの検索方法について述べる.コンテンツの検索方法に関連して,データベースシステムやWeb情報検索システムの大まかな仕組みについて述べる.

(3) 情報と法

デジタルコンテンツの知的財産権や流通方式は,インターネットの普及やインターネットと放送の融合時代を迎えて今後ますます重要となる.ここでは,デジタルコンテンツに関する著作権や特許の取り扱いについて講述する.

■情報ネットワークと社会

情報ネットワークの現状を紹介し,情報ネットワークがどのようなインタラクションを可能とするかを講述する.

(1) 情報ネットワークによる協調

情報ネットワークを利用することで地理的に離れた人々の協働作業を可能とし,世界規模の仮想空間を形成することができる.グループウェア,ワークフロー,オープンソース,コラボラトリ,eサイエンスなどの概念とメディアとの関係を述べる.

(2) eマーケット

電子的なマーケットは,世界規模の競争市場を生みだしビジネスの仕組みを変えてきている.電子オークションを題材に新しいメカニズムデザインの可能性を講述する.

(3) 情報経済の構造

高度情報化社会に伴い,市場の機能がどのように影響を受けてきているのか.ネットワークの効果,デジタルコンテンツ市場の問題について講述する.

■情報メディアと社会

人間同士のコミュニケーションを支援する情報メディアが社会にどのような影響を与え,社会をどのように変えていく可能性があるのか,という問題を講述する.

(1) 情報メディアの概要

人間同士のコミュニケーションが,技術的にどのように支援されてきたかを振り返り,技術者が考える情報メディアの構造を明確にする.

(2) 情報メディアの保存と利用

情報の保存と将来の利用を行うための制度としてアーカイブズがある.国立公文書館や自治体その他のアーカイブズの事例を中心に,日本における情報の保存と利用に関する現状と問題を検討する.

(3) 情報技術による生活支援

家庭の情報化について,現状・効果・今後の発展について述べる.また,家庭への情報機器の普及によりもたらされた情報化浸透現象の要因と問題点を展望する.

■情報技術と社会システム

情報の基盤技術をいくつか紹介し,その発展と社会システムの変革が相互にどのように関連しているのかを考察する.

(1) 情報のデジタル化

情報のデジタル化の原理を説明し,デジタル情報をめぐるコンテンツホルダ,メーカ,コンテンツプロバイダ,政府の間の関係について講述する.

(2) 通信と放送の融合

地上波デジタル放送が始まり,通信と放送の融合が本格化する中で,社会システムがどのように変化し,情報政策の課題はどのように変化するのかについて講述する.

(3) 情報化社会

政府など公共体の情報システムの要件について述べ,情報システムのオープン化について考察する.

履修要件
(1) 情報学科計算機科学コースの学生は本科目は履修できない.
(2) 田中・吉川・美濃・石田で実施している「情報と社会」(前期)で単位を取得した場合には,単位の認定はできない.
予備知識
成績評価の方法・基準
情報コンテンツの構造,および社会における検索流通の仕組み,情報ねとワークの現状と,情報メディアの社会への影響および、情報基盤技術とその社会システムの変革に関する基礎的な知識が習得できていることを達成目標とする.試験は行わず,各部(全4部)の講義に提出するレポート課題により成績評価を行う.
教科書
使用しない
参考書等
随時,紹介する.
URL
その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等)
各部のレポート課題以外に,毎回の授業においてショートレポートを課す.
オフィス・アワーは特に定めないが,講義時間外に直接話をしたい学生は,
rieko[at]i.kyoto-u.ac.jp
まで希望日時を学生番号,氏名を明記しメールすることとする.

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